2004年8月21日

板橋区熱帯環境植物館セミナー

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講師の染野さんにとって熱帯植物は得意分野ではなかったようですが、1カ月半かけて猛烈に勉強したうえに、当日は午前中に来館して予習を何度もしていました。その甲斐あって、いつものように素晴らしい解説をしてくれました。私たちは「へぇ〜」の連発ばかりです。
今回は3回目の植物園セミナーです。ちょうど吉田繁さんの写真展が開催されていたので、会場は「板橋区熱帯環境植物館」にしました。参加者は総勢18名。仙台から工藤さん、栃木県今市市から松下さんが駆けつけてくださいました。
中央に少し見えているのがインドシクンシの花。中2階まで吹き抜けた温室の壁一面に咲く赤い花の群落が見事。シクンシは「使君子」と書くのだそうです。シクンシ科のつる性常緑木本で、東南アジアから沖縄に分布。夏、穂状につく花は初め白で、ピンクからだんだん赤くなります。夜には桃のような甘い香りがするそうです。 これも同じシクンシ科のモモタマナ。沖縄にあるそうですが、今年泊まったマダガスカルのムルンベにあるバオバブホテルの庭にもありました。桃のような実がなるそうです。
オオハマボウの木。沖縄や奄美諸島の海岸に生える常緑高木で、アオイ科フヨウ属。ケナフの仲間で和名は「ユウナ」。6月ごろから開花し、オクラの花にそっくりの黄色い花が咲きますが、夕方ごろにはオレンジ色になり、落下してしまうそうです。 染野さんの解説用バインダーにはそのオオハマボウの夕方の花の写真がちゃんとあって、私たちに見せてくれました。う〜ん、それにしても丁寧な解説に頭が下がります。
マダガスカル原産のビヨウタコノキの実がなっていました。直径15〜20cmほどのパイナップルにも似た実はじつは小さな果実が集まった集合果と呼ばれるもので、熟すとパイナップルの香りがしますが、現地では煮て食べます。
木に巻き付いているのがアイスクリームでお馴染みのバニラ。マダガスカルの特産品でもあります。もともとはメキシコからブラジルの熱帯林原産。ラン科です。花は薄緑色で、早朝に咲き夜にはしぼみます。アイスクリームに使われているのはバニラの棒状の果実を発酵させたものです。
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