コスタリカの巨木と3種類の森を訪ねる旅
2008年1月10日〜20日  
世界の動植物の5%が集中する
奇蹟的ともいえる自然の宝庫
 自然保護の先進国であるコスタリカの面積は、日本の7分の1。九州と四国を合わせた面積より小さいく、世界の陸地のわずか0.03%にしかすぎません。にもかかわらず、この国には地球上の全動植物種の5%が生息しています。鳥類・蝶類・ランは世界の10%以上と驚くべき値です。この奇蹟的ともいえる生物の多様性によって、コスタリカは「中米の花園」あるいは「中米の宝石」と呼ばれてきました。

 世界屈指の動植物の宝庫であるだけでなく、海岸から標高3,000m以上までその景観はじつに変化に富んでいます。ジャングルの熱帯雨林、高地の熱帯雲霧林、低地の熱帯乾燥林、活火山、カリブ海、大平洋とさまざまな自然環境にあふれているのも、コスタリカの魅力のひとつです。

 コスタリカを訪れたいと思ったのは、そんな自然の宝庫であることと、エコツーリズム先進国として環境保護をしつつ、秘境といわれる場所にも快適な宿泊施設を整えているからです。大自然に囲まれた宿はホスピタリティも行き届いています。

 そして、もうひとつ、どうしても行きたかったのは「たった1ヘクタールの土地に90種類以上もの木が発見された例がある」と聞いたからでした。巨木はないとも聞いていましたが、そんな森をずっと以前から歩いてみたいと思ってきました。
★マップの拡大図はこちらです。拡大図を参照していただきながら、ご案内と日程表をご覧ください。
優美な姿のアレナル火山はコスタリカ一活発な活火山。夜には山頂から流れる赤く光る溶岩を観賞できることもある。
3種類の森に幹周20m級の巨木が立つ
知られざる巨木王国コスタリカ
 コスタリカ行きを来年1月に決め、今年に入ってから改めて、ケツァール研究の第一人者であるカナダの大学教授やアメリカやヨーロッパの友人を通じて、巨木関係のさまざまな機関にコスタリカに巨木がないか問い合わせてみました。けれども残念ながら、「森はあっても巨木がない」というのがすべての回答でした。

 それでも美しい森とエコーツリズムの国には一度は行ってみる価値はあるはずと、雲霧林の美しいモンテベルデを中心に魅力的な保護区などを回る旅を現地の旅行社に依頼したのは8月初めのことです。同時に、「巨木がないか」と、試しに現地に問い合わせてみました。

 すると、どうでしょう。熱帯雨林ばかりだから巨木はないはずというこれまでの回答に反して、徐々にではありましたが、さまざまな場所に幹周り20m、あるいは30m以上の巨木があるとの情報が集まってきました。その樹種もさまざまなのには驚かされました。
 コスタリカではまた、2004年から「並外れた木」を毎年1本ずつ選んで表彰しているとのこと。今回初めてわかったのですが、コスタリカはじつは巨木王国だったのです。調査には2カ月かかってしまいましたが、初めて訪れる知人もいない国で、事前にこれだけ多くの巨木の情報を集められたのはとてもめずらしいこと。本当にラッキーでした。

 そんなわけで、うれしいことに今回はほとんど毎日、数本の巨木を訪ねるツアーになりました。しかも、それらの巨木は日本国内はもちろんのこと、欧米でも知られていない巨木ばかりです。これらの巨木を訪ねることで、私たちはまた「熱帯雨林、雲霧林、熱帯乾燥林」というコスタリカにある3種類の森すべてを体感できることにもなりました。
4日目に訪れるコルコバード国立公園にあるシタン属のサングレドラゴ(学名/Pterocarpus draco)の巨木。この板根を見れば、幹周りは言わずもがなですよね!!
グァテマラの国樹セイバ(学名/Ceiba pentandra)はカポックの木。7日目に見る巨木で幹周り22m、樹高57m、樹齢500〜600年。
2日目のセロ・デラ・ムエルテで見る予定のシブレス(CIPRES)の巨木です。ピューマが雨宿りに利用していたという木は地上5m当たりで測っても幹周り20m以上あったそうです。同じ日、この森の奥にある直径10.6mというロブレ(ROBLE)の巨木も見に行く予定です。
7、8日目に宿泊予定のモンテベルデ自然保護区近くのHotel El Bosque。レストランからの森の眺めがいいことでも知られる快適なホテル。今回もドイツツアーのときのように家庭的なホテルを選びました。
世界一美しい鳥ケツァール。コスタリカではこのほかにも色鮮やかなハチドリなど850種の野鳥が見られます。これはアメリカとカナダで見られるよりも多い数です。ちなみに蝶は世界の1/4が見られ、アフリカ大陸全体よりも多くの種類がいます。
秘境の森や温泉リゾートなど
魅力あふれる場所も訪ねます!
 さまざまな地域に巨木があることがわかったことで、今回のツアーで訪れる場所は当初の予定より広がってしまいました。

 じつは4、5日目に訪ねる東端のコルコバード国立公園は、10日間のコスタリカ旅行ではほとんど日程に組み込まれることがない場所です。けれども巨木があることがわかっている以上、この日程でもこの地を外すことはできません。そのため、飛行機代などがプラスされて料金は高くなってしまいました(細かいやり取りをしてできる限り費用を抑える努力はしました!!)が、逆にそのおかげで、短い滞在ながらも「コスタリカ最後の秘境」を体験できることになりました。

 巨木ツアーでありながら、今回はナマケモノやホエザルなどめずらしい動物をたくさん見ることもできますし、多くの花や蝶、鳥、ラン、そしてここにしかない多くの植物の写真を撮ることも可能です。また、国土の1/4が国立公園や保護区であるコスタリカでは、観光地が点で繋がれているのではなく線で繋がれているため、移動中でもさまざまな野生動物や植物が見られ、眠っている暇はないともいわれています。すこし眠っているうちに風景が劇的に変化していたという話もよく聞くところです。

 有名な温泉リゾートでのんびり温泉を楽しんだり、伝統的な工芸品カレータをつくる民芸村を訪ねたり、普通の旅としても楽しめるように配慮しました。移動もドイツツアーのときのように大きめの専用バスを用意し、全行程日本語ガイドさんがつきます。私にとっても中米はこういう機会でもなければ、なかなか縁のない地域です。ぜひ、この機会にご一緒にコスタリカの地を訪れてみませんか?

※5〜11月が雨期というコスタリカでは、未舗装路が乾き、森のほうは乾き切っていない1月は旅行のベストシーズンです。国内線の席数が少ないこともありますので、11/18までにお申込みいただけると幸いです。
手つかずの熱帯雨林に囲まれた無人島のようなコルコバード国立公園。道路はなく、聞こえてくるのは鳥や動物の鳴き声だけ。ロッジにはカラフルなコンゴウインコやサルが現れることも。ジャガー、バク、オオアリクイなども棲息する極めつけの楽園です。
アレナル山の麓にあるタバコン温泉リゾート。39℃と適温の天然温泉で疲れを癒して、後半の旅を楽しみましょう!!  ここにはプールバーもありますよ。
モンテベルデ自然保護区は標高1,500mにある雲霧林。モンテベルデとは「緑の山」。雲霧林という名前はしばしば森中が霧に覆われることから。エコツーリズム発祥の地であり、保護区内には400種以上の鳥類、578種の蝶、500種のラン、100種の哺乳類、51種の両生類がいます。
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